Fleet Cabin2023.05.16 [Hospitality,Master Plan,Mixed Use,Office,WORKS]

① 事業候補地での計画内容と事業費用の検討、そして土地取得の決断。

豊かで多様なワークライフバランスを叶えるサテライトオフィスを創りたいとの本事業主の長年の思いから、私共にご連絡がありました。ご要望をお伺いしながら敷地探しから一緒に始めました。1年ほど時間をかけて首都圏郊外で5~6つの候補地を選び、どんな空間とライフスタイルが創り出せるのかと、それぞれの候補地に対して建築的なレイアウトとランドスケープ、構法、事業費を比較しました。敷地によっては、農地や市街化調整区域という建築計画が難しい与条件もあり、法的難易度の高い作業となりました。最終的な候補地で更なる行政との協議を行い、事業の見通しがたってきましたので、土地の取得手続を進めました。


②各種インフラ敷込計画と基本デザイン

土地取得契約を済ませた後にマスタープランと建築の基本デザインを検討します。地域環境に上手く調和できるか、居心地のよい空間であるか、など様々な視点で検討を重ねていきます。また、上下水道、電気、ガス、通信設備などのインフラ敷込みの計画を行います。例えば、敷地内の雨水を敷地外部に出さないようにする検討などがあります。
出来る限りの情報を3Dモデルに統合して、プロジェクトチームで共有して理解度を深めていきます。



③開発許可申請、建築確認申請、実施設計の完了、そして工事入札へ

マスタープランと建築の全体概要計画が整いましたら、開発許可申請を都市計画課に申請します。都市計画、土木、消防、上下水道、駐車場など各課を半年ほどで審査して頂きます。その待機期間中に実施設計にて詳細部分の設計をまとめ、建築確認申請も行います。都市計画課の開発許可と建築指導課の建築確認許可は連動していますので、一方だけが許可になることはありません。その後は、数社の施工会社にて入札を行い、約一ヵ月ほどで入札結果が出ましたら、工事契約に向けて準備します。


④ 施工準備、着工、敷地内の高さレベル設定

設計時に地盤調査をおこなって構造設計をしておりますが、施工会社でも地盤調査により地耐力を確認(地盤保証する為)し、縄を張って建物のおおよその位置を確認します。そして、事業主、設計監理者、施工会社など多くの工事関係者で地鎮祭を執り行い土地を清めて安全工事を祈願します。地鎮祭のあとは敷地内の高さレベルを確認してから建物位置の地面を掘り、(地盤調査の結果で地耐力を確認した後に)砕石と捨てコンクリートでベースプレートを定めてから建物の正確な位置を決める墨出し作業を行います。


⑤ 基礎工事と防火水槽の設置

基礎工事は、鉄筋の仕様と配置が設計通りに組まれているかを確認し、設備の先行配管の位置経路、高さ関係を確認します。また、敷地の一角に埋設する防火水槽の工事も同時進行させます。

 

⑥木造軸組の建方工事、上棟式

今回は弊事務所の木造標準仕様である4寸角を基本とした軸組構造を採用しました。プレカット図で材断と上下関係、仕口(しぐち、接合部分)やアンカーボルトの位置を何度も確認してから建方(材木を組み上げていく作業)作業を進め、最後に最高部にある棟木を組み上げます。そしてお日柄の良い日にいよいよ上棟式を執り行い、安全祈願と工事関係者に感謝します。


⑦ 屋根工事、外壁工事、配管工事、断熱工事

上棟後は材木が濡れないようにすぐに屋根を張り、外壁面のサッシやドアなどの設置と外壁工事に取り掛かります。弊事務所は外壁内部の結露を防ぐため通気工法を用いています。またここで、電気や給排水の配管を行います。断熱材を外壁、屋根裏に発泡ウレタンフォームを吹付充填し、床下にはポリスチレンボード(75 ㎜寒冷地仕様)でくまなく断熱しました。


⑧各種設備機器設置工事、内外装工事、仕上工事

内部の間仕切壁(空間を仕切る壁)を作り、引き続き各種配管工事を進めながら、シャワーブースやミニキッチン、床暖房パネル、エアコンなどの大きな住宅設備機器を搬入設置します。そして床材・壁紙・左官・タイル・天然石などの仕上工事に進みます。また、(既製品ではなく)建築工事で製作した棚や収納などの造作家具などの取付もおこないます。
外部に関しては、庇や軒裏などのディテール部分の工事と、外壁仕上(左官やパネル)を作業します。


⑨照明器具、アクセサリー備品取付、 外構工事の完成

天井や壁面の照明設置及び動作確認、トイレや洗面所のアクセサリー備品の取付、外部の植栽やアプローチやウッドデッキ、セキュリティカメラなどの工事を行います。
また、今回はモデルルームも作りましたので、そこのテーブルやソファなどの置き家具も弊事務所でコーディネートしてセレクトし購入(FFEと言います)致しましたので、それらの搬入設置も行います。


⑩確認申請機関の完了検査、設計監理者及び事業主による検査、引渡し

行政の都市計画課、消防署、確認申請機関のそれぞれの完了検査を受けて検査済証を頂きます。指摘事項がある場合は是正してから写真提出確認などを経て合格となります。設計監理者と事業主も工事品質を検査し、手直し部分を施工会社に伝えます。そして改めて工事が完了し、検査済証や各種取扱い説明書が全て揃いましたら、建物と鍵の引渡しとなります。


⑪お引渡し後
行政機関への建築関係の完了届の提出し、建物登記の添付書類のお手伝いを致します。