33 Tokyo restaurant2020.05.25 [Hospitality,Retail,WORKS]

① お客様との出会い

IT 企業からの依頼で、渋谷駅近くの商業ビル内にワインとオーガニックフードを中心としたレストランの設計をする機会を頂きました。渋谷の喧騒から切り離された静かで居心地の良い空間作りを心掛けました。


② 関係法規と施設本体の与件調査

商業プロジェクトは開店までの日数が限られている場合が多いので、まずは迅速に法規確認と現地調査に集中します。複合商業施設内に計画する場合は施設運営者と施設設計者・施工者としっかり打ち合わせを重ね、施設で策定している計画ガイドラインを確認します。テナントとして導入したい設備で、与条件として厳しい場合もあるためプロジェクト初期段階で把握しておきます。


③ 基本デザインと詳細設計

レストランのコンセプトや空間に対するご要望をお伺いして、まずは約1 週間で基本プランをご提案。(家賃が発生しているため)賃貸契約日から開店までを最短日数にするべく計画を迅速にかつ効率よく進めるために、協力会社(厨房コンサルタント等)にも同席してもらいます。建材の納期スパンなども常に確認しておきます。施設側にもデザインの確認を行い、課題を解決しながら完成度を高めていきます。このプロセスを 繰り返していきます。


④ 施工業者・コストの確定

計画案がまとまりましたら設計図書を数社の施工会社に説明し、すぐれた品質・技術・コストの施工業者をテナントオーナーとともに選定します。工事契約に先立ち、テナントオーナー・施設管理者・施工業者・設計者の四者で ABC 工事の工事区分についても最終確認を行います。
*A工事=地主・施設側の出費で行う工事、 B工事=テナントの出費による施設側が行う工事、 C工事=テナント側が自ら行う工事


⑤ 工事

飲食店舗設計は消防署だけでなく保健所にも申請&許可を忘れずに。設備工事と防水工事がマイルストーンになりますので、施工者が図面通りに計画的に工事を行っているか設計者の目線で監理を行います。特に厨房は防水工事をしっかりと行います。そして天井、壁、床の順番に工事を行い、最後に家具や備品を取り付けます。(複合施設での工事はお客様や他テナントに迷惑を掛けないようにしっかり養生することを忘れずに!)


⑥ 引き渡し

工事完了後(もしくは完成近くに)に消防検査と保健所検査、また建築申請の対象工事がある場合は確認申請機関の検査も受けます。諸官庁の検査だけでなく、施主検査と施設側の検査も受け、全て完了してから無事に引き渡しとなります。そしてレストラン運営者が各設備機器の試験運転を行い動作確認を行います。開店準備中に写真撮影なども行います。

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